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ロスチャイルド家の肖像画家 Moritz Daniel Oppenheim

日頃、ロスチャイルド一族について調べていますと、頻繁に見かける肖像画があります。

例えば、

                mdo3.jpg
                  Amschel.M.Rothschild

あるいは、

                 mdo6.jpg
                 Nathan-Mayer Rothschild



こうしたロスチャイルド一族のポートレート(肖像画)を依頼されたアーティストとは、どのような人であったのか??という好奇心から、肖像画を描いたアーティストについて調べてみました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(*今回の記事は「This Day ... In Jewish History」というサイトとwikiからの情報をベースに、他の情報も付け加えながら書いたものです)


【西欧で認められた初めてのユダヤ人画家】

アーティストの名は、Mortiz Daniel Oppenheim (モーリッツ・ダニエル・オッペンハイム)(1800-1882) 。
1800年にドイツのハーナウで正統派ユダヤ教徒の両親のもとに生まれました。

                   mdo7.jpg
                  Moritz Daniel Oppenheim 自画像



ハーナウにてConrad Westermayrから絵の手ほどきを受けたオッペンハイムは、17歳の時に Munich Academy of Artsに入学します。
その後、パリを訪れたオッペンハイムは、そこでJean-Baptiste Regnault(ルニョー)の指導を受けます。さらに彼はローマに移り、そこでは Bertel Thorwaldsen(トルバルセン), Barthold Georg Niebuhr(ニーブール)Friedrich Overbeck(オーヴァーべック)といった人々と交流を持ちます。

ローマでユダヤ人ゲットーについて学んだオッペンハイムは、ユダヤ人ゲットーに生活する人々の日常生活や宗教についてのスケッチ画を描き、後にオッペンハイムがドイツに帰郷した時にはそれらのスケッチ画を題材にした大きなキャンバス画がいくつか描かれました。

1825年、フランクフルトにスタジオを構えたオッペンハイムは、彼の絵画の一つ『David Playing Before Saul』がヨーロッパで絶賛されたことを切っ掛けに、その後彼のスタジオを訪れる人が後を絶たなかったそうです。 
1832年、Goethe(ゲーテ)、 Charles Frederick, Grand Duke of Saxe-Weimar-Eisenach(カール・フリードリヒ (ザクセン=ヴァイマル=アイゼナハ大公)) といった人達の推薦を受け、オッペンハイムは教授のタイトルを授かりました。


諸々の事情から、19世紀はじめのヨーロッパで成功したユダヤ人のアーティスト(画家)は、片手で数えるほどしかいませんでしたが、その中でもオッペンハイムはヨーロッパで成功した初めてのユダヤ人の画家として有名です。
その成功の切っ掛けとなったのは、ロスチャイルド家の肖像画を担当したことでした。
(オッペンハイムは「ロスチャイルドの画家であり、画家の世界のロスチャイルドでもある」と言われていたそうです)

彼の作風は主に聖書を題材にしたものや19世紀のユダヤ人の生活風景を描いたものでした。

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              “Rabbi's Blessing”             “Der Bleichgarten”


中世の時代からユダヤ人の画家たちはゲットーに閉じ込められていたため、他の画家たちのように専門的に絵画の勉強をする事が叶わず、画家としてもゲットー内のみの活動に制限されていたのに比べ、オッペンハイムはユダヤ人でありながら絵の勉強をする(教育を受けられる)環境が与えられ、ユダヤ人コミュニティー以外でも活動出来た点でも恵まれていたと言えるでしょう。

オッペンハイムは、画家としてのトレーニングをきちんと受けることのできた初のユダヤ人アーティストであり、また、ユダヤ人出身というバックグラウンドを作品の前面に押し出した、ユダヤ人の生活を題材を扱った作品を世に送り出した画家でもありました。

1825年頃、フランクフルトにてフリーランスの画家として成功を築きつつあったオッペンハイムは、裕福なクライアントを得るようになり、彼らの肖像画や風景画の製作をするようになります。




【ロスチャイルド家お抱えの肖像画家オッペンハイム】

オッペンハイムは、フランクフルトのロスチャイルド家から肖像画の依頼を得る(受ける)ために早い時期から東奔西走していました。 1921年にはすでに、パリでジェームズ・ド・ロスチャイルドの肖像画の依頼を受け描いていました。
また、オッペンハイムがイタリアに滞在していた時には、ナポリで一族の銀行業を営んでいたカール・マイヤー・ロスチャイルドがオッペンハイムの宗教画を3作購入しました。
ロスチャイルドがオッペンハイムに依頼した作品『Susanna and the Elders』は、オッペンハイムの名声をさらに高めた一作と言えます。


フランクフルトにおけるオッペンハイムの肖像画家としての成功により、ロスチャイルドからの依頼もさらに増えるようになります。(詩人のハインリッヒ・ハイネもオッペンハイムの肖像画モデルの一人でした)
特に、1836年から製作が始められたマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの5人の息子達が非常にリアルに描かれた肖像画は、この銀行家一家のパブリック・イメージを作り上げるのに貢献したものであると言われています。

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                         ハインリッヒ・ハイネ


1836年にオッペンハイムは、ロスチャイルド家のカップル、ライオネル・ネイサン・ロスチャイルドと、17歳で彼(ライオネル)の花嫁となった(従妹でもある)シャルロット・ド・ロスチャイルドの肖像画も手掛けています。

              mdo5.jpg mdo2.jpg



こうして肖像画を描く一方で、オッペンハイムは彼のルーツ的題材とも言えるユダヤ人の儀式や過ぎ越しの祭り、結婚式、ピューリム祭、サバスなどを題材にした作品も描いていました。 

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                    “The Rothschild Family at Prayer”

この「The Rothschild Family at Prayer」と云う作品は、ロスチャイルド家の人々がユダヤ式のお祈りを捧げている光景をオッペンハイムが描いたものです。
ロスチャイルド家の人々が頭から被っている白い大きな布はTallit(あるいはTallith)と呼ばれるもので、ユダヤ教の礼拝の時に男性が着用するショールです。

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                                    Tallitを纏ったイスラエルの人々



当時、多くの画家がキリスト教を題材とした作品を描いていた中、オッペンハイムは頑ななまでに自分のバックグラウンドであるユダヤ人の生活や風習を描き続けていました。
この「The Rothschild Family at Prayer」は、そうしたユダヤの風習や伝統を大切にするオッペンハイムのスタイルを良く表した作品の一つと言えるでしょう。

オッペンハイムは、それまで他の有名な画家たちが描くことの無かったユダヤ人の日常風景や伝統を淡々と作品に描くことによって、同胞のユダヤ人にはユダヤ独特の風習や生活を見直し慈しむ気持ちを思い出してもらい、また、ユダヤ人ではない人達には、ユダヤ人の本当の日常やその文化を正しく理解してもらえるように、願っていたようです。


(以上がネットから情報を集めて翻訳&構成した記事でした)
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(余談になりますが、記事の最後に登場した作品「The Rothschild Family at Prayer」については、ポスター、T-シャツやマグカップ、マウスパッドやキーホルダーといったマーチェンダイスも発売されているようです↓)
http://www.zazzle.co.jp/bridgemanart/%E3%82%AE%E3%83%95%E3%83%88?cg=196652626460581741




オッペンハイムが画家として活動していた19世紀のヨーロッパではまだ現在のようにカメラが普及していなかったので、オッペンハイムのような肖像画家がクライアントの依頼を受けてクライアントの家族の肖像画を描いたり、庭や風景画を依頼されては描いていた時代です。 また、画家にそういった依頼をすることが出来たのは裕福な階級の人たちでした。

キリスト教、聖書にまつわる宗教画がもてはやされ主流であった当時、オッペンハイムのように需要があろうがなかろうが、自分のバックグラウンドであるユダヤをテーマにした絵画、それもユダヤ人の文化や風習、日常生活などを題材に絵を描き続けた画家というのは、本当に珍しかったのでしょう。

当時は誰も描かなかったユダヤ人の様子・歴史を描き残してくれたオッペンハイムは、大きな歴史的財産を残してくれたアーティストの一人なのだと思います。(ただ、ロスチャイルドの後ろ盾がありながら、画家としてそこまで有名にならなかったのは不思議です)

Every picture tells a story, don't it??




参考記事:
【Moritz Daniel Oppenheim 】

オッペンハイムの作品が展示されている美術館:
The Jewish Museum

オッペンハイムの作品いろいろ(一部です):
Category:Moritz Daniel Oppenheim




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まとめ【ロスチャイルド家の肖】

日頃、ロスチャイルド一族について調べていますと、頻繁に見かける肖像画があります。例えば、     
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