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Digital Economy Act (デジタル経済法)

前回のお話(「Dキャメロン首相とUFOファイル公開」)でもご紹介しましたように、キャメロン首相は過去に公の場にてUFOファイルの公開などに関する質問を受けた時、初めは↓このような冗談交じりの解答をしました。(前記事動画内にて確認できます) 

“I'm convinced we have been visited by alien lifeforms, and one of them is the Trade Secretary Peter Mandelson.”(宇宙人は(地球に)来ていると確信しています。その一人がTrade Secretaryのピーター・マンデルソンです 笑)
 
            mandelson [320x200]
            こちらがピーター・マンデルソンさん。 手のカタチが気になります   
 
その冗談のネタにされたてしまいました宇宙人ピーター・マンデルソンさんですが、彼は2009年に「Digital Economy Bill」(デジタル経済法案)というものを提案し、推し進めてきました。(ちなみに、マンデルソンさんは“ビルダバーガー”さんです)
ニュース記事:http://webarchive.nationalarchives.gov.uk/+/http://www.culture.gov.uk/reference_library/media_releases/6447.aspx

Digital Economy Billとは、大きく括ってしまいますと「インターネット上の違法ダウンロードを取り締まったり、著作権侵害対策のための法案」と云う事になるかと思うのですが、内容はかなり多岐に渡っています。
また、この法案は、前政権が進めていた「Digital Britain」政策の一環として、提案されたものでした。

この法案が、異例の速さで下院、上院の可決を経て、今年4月、エリザベス女王の裁可も得て「Digital Economy Act」(デジタル経済法)として成立しました。
法の内容には、通信インフラ、公共放送、著作権ライセンス、オンライン上の著作権侵害、オンライン及びゲームソフトに関するセキュリティーと安全、、、などに関する条項が含まれています。

“法案”時より、様々な問題点が指摘されていたましたが、それは“法”となった今も変わっていません。
中でも、物議を醸しているのが、違法ダウンロードや不法のファイル共有、についてです。

Digital Economy Actに組み込まれた「three-strikes system」(3ストライク法)のもとでは、度重なる違法ダウンロードなどを行った場合、まずISP(インターネットサービスプロバイダー)からe-mailや手紙による“警告”が送られて来るそうです。 警告を無視し続け、違法行為を行い続けた場合、“technical measures”として一時的にWEB利用が禁止されることもあるそうです。

具体的な流れとしては;
違法ダウンロードをしている、あるいは“疑いのある”ユーザーに対し、ISP(インターネットサービスプロバイダー)が警告を促す →それを無視し続けた場合、著作権保有者(映画会社やレコード会社など)からの要請があればユーザーの情報が譲渡され、それをもとに更なる警告、または、ユーザーを訴える(法的お裁きを与える)ことも可能になるようです。

でも、そこには問題点が・・・:

「取り締まる」と言いましても、違法行為を犯したユーザーの特定は、IPアドレスからしか出来ないため、そこに問題が出て来ます・・・例えば、無料でWi-Fi接続のサービスを提供しているカフェやホテル、図書館などを利用して誰かがそこで違法ダウンロードなどをした場合、個人の特定は難しくなります。 また、個人宅などで複数人でWi-Fiをシェアしている場合も、同様です。 また、誰かが勝手に個人のWi-Fiコネクションに侵入し、違法行為を行った場合は?  
現在の所、IPアドレスを「手掛かり」としているため、この新法が適用されると、無料でWi-Fiのサービスを提供しているカフェ、ホテル、図書館などが「訴えられて」しまうことになってしまうようです。
個人宅などのWi-Fiコネクションのケースでは、無実の罪に問われてしまう被害者がでてくることも考えられます。

また、この法は、もし著作権保有者がネット上のコンテンツに“自分の著作権を侵害された・する”ようなモノを見付けた場合、著作権保有者は政府やISPに「対処」するよう ― 例えば、問題のコンテンツを掲載しているサイトをブロックしたり、閉鎖させるよう、政府・OfcomはISPに強要する― 要請出来るようになるようです。

このような措置を取るにあたり、ISPなどに「命令」を下せる大きな権限を与えられているのがOfcom(英国情報通信庁)という通信・メディア監督機関です。

(*上記の件に関しては、まだ今後見直しされる点もいくつかあるようです)

・・・『1984』(G.オーウェル)さながらの“censorship”(検閲(制度))、監視社会へと向かっている、と言われているのもわかるような気がします。


しかし、そのような法を、ただただ黙って受け入れる国民ばかりでは、ありません。
「法」にはなってしまいましたこの動きに反発する企業や団体、個人も沢山いるようです。

例えば、インターネットプロバイダー会社の「Talk Talk」。
「私達は、戦います。 政府より顧客のWEB利用に規制をかけるよう要請があったとしても、私達は、裁判にて顧客の非が明確にされるまでは顧客を守り、共に戦います」 ・・・とコメントしています。

また、“freedom of British internet”をキャンペーンしているOpen Rights Groupという団体が、法廃止に向けて運動を行っています。
この団体のサイトでは、署名運動も行っているようです↓
http://www.openrightsgroup.org/takeaction

       こちらは、国会議事堂前に集結したデモ隊の方々
       deb demo2 [50]



さらに、今の連立政権の片割れ(!)自由民主党は、もともとこの法案に対し、かなり懐疑的でした。
先頃もニック・クレッグ副首相は「デジタル経済法については、もっと綿密な調査が必要」と発言しました。 また、
「(この法は)巨大企業や、ネット利用者によるあらゆる情報へのアクセスを恐れる人達にとって、かなり有利に進められてしまった。 この法は、廃止されるべきであり、再検討の必要がある」 とも。
(もっとも、キャメロン首相は、「このような法は、必要」と言っているようですが・・・)

            Nick-Clegg-006 [320x200]
              ニック・クレッグ副首相

連立政権は、Great Repeal Bill(抜本廃止法案?)を進めており、これには、個人の自由を奪う・阻止するような法律の廃止を狙っています。 その廃止対象には、今回の「デジタル経済法」も含まれており、他にも「IDカード」「バイオメトリック・パスポート」「CCTV(監視カメラ)」などが上がっているようです。

ただ、最近のニュースを見ていましたら、Culture SecretaryのJeremy Huntさんが「デジタル経済法の廃止は、現在のところ“ない”」と発言していました。  
ニュース記事:http://www.pcadvisor.co.uk/news/index.cfm?RSS&NewsID=3224615

この新法律については、今後の様子を見ながら部分的に見直しされて行く可能性もあるようです。
また、この法律が実際に施行されるようになるのは、もう少し先の話のようです。


前政権が始めた「Digital Britain」(包括的なデジタル化政策)。
2012年までには“全世帯にブロードバンド(2Mbps)の普及”“テレビのデジタル移行の完了”、2015年までには“ラジオのデジタル化完了”を目指しているようです。 今回ご紹介した「デジタル経済法」は、そのようなデジタル化されゆく社会に向けたオンライン上の違法行為、犯罪などへの対策として考えられたものなのでしょうが、その一方では「個人のプライバシー侵害」はじめ、様々な問題も出て来るのでしょう。

・・・社会のためにテクノロジーが産み出されているのでしょうか、テクノロジーが社会を産み出しているのでしょうか???

いずれにしても、ネット上の“行動”の一挙一動をモニターされてしまうようになるかも知れないというのは、ちょっと息苦しいお話ですね。

         netsen2 [50]



2010年06月12日 | 監視社会 | トラックバック(0)件 |
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