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『KONY 2012』運動に思うこと

ここ数日、「拡散!拡散!!」とネット上で燎原の火のごとく世界中に広がっている動画があります。
2012年3月5日にyoutubeにアップされたこの動画は、二日後の今日(7日)ですでにビューイング数が4,285,557、コメント数119,506となっています。

【KONY 2012】 というタイトルの↓こちらの動画です。

  


内容については、こちらのサイト様からの説明を引用させていただきます:

≪チャイルド・ソルジャー (少年/少女兵)を止めるための運動です。

KONY 2012 はウガンダの反政府勢力神の抵抗軍 (LRA) の指導者、Joseph Konyを2012年の間に逮捕しようというプロジェクトです。彼はウガンダ北部を中心として1987年以降残虐行為を伴い、また少年兵を使ってゲリラ闘争を続けている世界的な犯罪者です。

あまりピンと来ないかもしれませんが、来る明日の事を心配しなくて良い僕らは本当にラッキーなんです。

このビデオを周りにシェアして頂くだけでも充分結構です。

ご協力お願いします。≫
 (引用おわり)


                   kony2.jpg
                       LRAの指導者、Joseph Kony


                         **********


この【KONY 2012】の運動サイトは、こちらです↓
http://s3.amazonaws.com/kony2012/kony_new.html

                  kony7.jpg


 
                          **********


この大ヒット動画【KONY 2012】 について、もう少し詳しく内容をご紹介してみたいと思います。



この動画を制作し、動画にも登場し、運動の中心となっているのはJason Russellさんという方です。
Russellさんは、10年ほど前にウガンダを訪れたことが切っ掛けで、ウガンダにおけるLRA(Lord's Resistance Army)の暴挙に脅かされるウガンダの人達の凄惨な現実を目の当たりにします。

Russellさんはその時、現地でJacob君という名の一人の少年と知り合います。
Jacob君は、Russellさんの撮影するカメラの前で、ウガンダにおける毎日の生活がどんなに命がけで恐ろしいものか、そして、自分のお兄さんが自分の目の前で神の抵抗軍によって首を切断されて殺されたこと、将来は弁護士になりたいけれど、学校に通うお金が無いこと、などポツリポツリと語り始めます。

                   kony4.jpg
                      Russellさん(左)とJacob君(右)

その後、数週間をJacob君と過ごしたRussellさんは、Jacob君の口から語られたショッキングな発言 -「もういっそのこと、自分も殺されてしまいたい。 この世にいてもしょうがない。 学校にも行けないし、(自分の)面倒を見てくれる人も誰もいない。 (抵抗軍によって殺された)お兄さんに会いたい。 自分も死んで天国に行けば、またお兄さんに会える・・」 ― を聞き、泣き崩れるJacob君の姿に言葉を失います。

“このままではいけない。 なんとかしなくては・・・” Russellさんは、いても立ってもいられなくなり、Jacob君に約束をします ― 神の抵抗軍の悪行を止めさせるために、私達は何でもする。 we are going to STOP THEM(神の抵抗軍のこと)!! 

それ以降、Russellさんは、Jacob君との約束を果たすために、講演活動や、口コミを通して神の抵抗軍のリーダーであるJoseph Konyの実態を世の中の人達に知ってもらおうと何年も尽力します。
そして、Jacob君との約束から9年後の今年2012年に制作されたのが、“みんなの力で、Joseph Konyを逮捕しよう!”というプロジェクトをプロモートするための動画【KONY 2012】、ということのようです。

                    
Russellさんは、ホワイトハウスにも掛け合ってみるのですが、国益や国の危機に直接関係するような事柄以外は、ノータッチ、、と門前払いされてしまいます。
国が動かないのならば、自分達小市民の力でなんとかしよう、自分達の力で国を動かそう・・・と市民レベルで仲間から仲間へと、その運動の輪を広めて行きます。

まず、世の中の大半の人達が「Joseph Kony」という人物の存在すら知らない現状から変えて行かなければダメだ、とRussellさんは人々への「啓蒙」に取り掛かります。
Joseph Konyがどういった人物であるかを知り、それまでの自分の無関心さにショックを受けた人々は、その「大事な話」を口づてに、または、SNSを通して、人から人へと伝えて行きました。
そうするうちに、最初はRussellさん一人で始めた運動であったのが、見る見る支持者が増えて行ったのです。

この運動グループは、段々と組織化して行き、「TRI」と云う名のコミュニティーへと成長して行きます。

そうして今や、世界中に数十万人の賛同者を得たTRIは、再びホワイトハウスを訪れ、Joseph Kony逮捕に向けた国による「介入」を要請します。
その結果、2011年10月14日、オバマ大統領から直々のメールにて、100人規模の軍を中央アフリカに送り込む事が約束されます。

「これが、アメリカ史上初めて、国民の要請によって、(今回のような問題に対し)国が動いた瞬間であった」、、と動画の中では語られています。


しかし、Joseph Konyは、現在も捕まっていません。 逆に、大国が乗り出して来たことにより、Joseph Kony率いるLRAはより一層警戒を強め、従来の「作戦」も巧みに変えながら、今でもその勢力を保っているとのことです。

そこで、この“Joseph Kony逮捕”を唱えるプロモーション動画では、「みんなに出来る事」として、以下の事を提案するのです :

Joseph Konyを逮捕するためには、ウガンダの軍を支援しなければならない → ウガンダの軍がスムーズに活動できるように、最新の機材や装置を提供しなければならない → それには国(この動画の中ではアメリカ)が全面的にウガンダ軍をバックアップ出来るような体勢にならないといけない → 国が動くためには、それなりの「動機」がないと難しい → われわれ多くの小市民が一致団結して、Joseph Konyの逮捕を求めていることを国に対し示す必要がある

こうした動きを起こすには、いまだに「無知・無関心」である人々にJoseph Konyの実態を知らせる事から始めないといけない・・・・、 ということで、啓蒙活動として以下のようなアイディアを出しています :

・世界的に有名で影響力のある文化人や芸能人(Culturemakers)に賛同してもらい、「プロモーション活動」をお願いする
・Joseph Kony逮捕を実行出来る立場にある権力者たちやポリシー・メーカー(Policymakers)たちに働きかけること
 (議員さんなどの元に、ある同じ件に関して一日に20以上の抗議の電話や問い合わせがあると、議員さん達もその件を無闇に無視出来なくなるそうです)

        kony8.jpg kony10.jpg



・ TRIが用意した何万枚もの「Joseph Kony逮捕運動」のポスターを街中に貼る

               kony1.jpg


・ TRIが用意した「Joseph Kony逮捕運動用のキットセット」を入手し、キットの中に入っている「KONY 2012」と刻まれたブレスレット(2本入っていて、一つは自分用に、もう一つは誰かにあげる用)を着用して、意志表示をする。
  また、このブレスレットには、一つ一つに「ID番号」が付いているので、自分のID番号をTRIかKONY 2012のサイトで入力することで、ミッション参加の意思を本部に伝えることが出来るようになっているようです。
・ 自分達が街中に貼ったポスターの様子や、活動の様子などを携帯で撮影し、記録写真、あるいはムービーとしてFacebookやtwitterにあげて、仲間とシェアしよう

               kony6.jpg


以上の活動に必要な品々は全て、「ACTION KIT」と呼ばれるキットに含まれているそうです。
TRIへ募金をすることで、このキットは無料でもらえるようです。

          kony5.jpg
               『ACTION KIT』 の内容だそうです



さらに、2012年4月20日には 「Cover the Night」 という一大イベントが世界的に企画されているようです。

  kony9.jpg


これは、4月20日の夜、普通の人達が寝静まった後、Joseph Kony逮捕運動の運動員たちが街中に「KONY 2012」のポスターを貼りまくって、一晩で世界中の街の様相を変えてしまおう! という、いわば啓蒙活動の一つのようなイベントが計画されているみたいです。

              kony3.jpg



「みんなの力によって、このプロジェクトが成功したら、これからの人類の歴史は変わって行くでしょう」
「子供たちが安心して、幸せに暮らすことの出来る世の中を作り出すのは、あなたや私のような「人々」なのです」

というメッセージが動画内で流れます。 
「これからの世の中を変えて行くのは、私達「little people」一人一人の意識とパワーである」と。。




                       *****************



以上が、【KONY 2012】 という動画の大まかな内容でした。



この【KONY 2012】は、Facebook や twitter などを通じて、「拡散~! 拡散~!!」と凄い勢いで広がっているようです。

「ウガンダのLRAの指導者Joseph Kony逮捕に向けて、みんなで行動を起こそう!!」と云う呼びかけに、大勢のlittle peopleが賛同し、連結し、一つのうねりを起こそうとしているようです。

確かに、運動の意図は素晴らしいものだと思うのですが、なんだかこの運動、不自然なくらい「出来過ぎ」た感があるように感じてしまうのです。

KONY 2012は、一個人が始めた運動なのですが、その後いくら組織的になったとはいえ、今回の動画のクオリティの高さと、動画の内容と連動して準備された膨大な量のポスターやステッカー、T-シャツやバッジなどのマーチェンダイス、運動参加に必要なグッズが詰められた「ACTION KIT」。。。 などを見ていますと、とても良くオーガナイズドされたものを感じ、バックに誰かいるのではないか? あるいは、実験?? と勘繰りたくなってしまいます。

また、この動画は、特にFacebook上で広められたようです。

とてもオーガナイズドされた「市民運動」、Facebookを主としたSNSを介して運動の輪が大きくなっていっていること、現在の社会のシステムをひっくり返し、小市民が国や社会を動かして行くような世の中を目指していること、、、 どこかアラブの春やOccupy運動などと重なって見えてしまうためかも知れません。


また、グーグルの新プライバシー・ポリシーにより、様々なサービスやデータの統合が始められた3月1日の数日後の3月5日に、この動画が世界に向けて一斉に配信されたことも、気になります。
youtube上ではもちろん、Facebook、twitter、個人のメールを介して、この「運動」がどのように伝えられ、広がって行くのか?、また、実社会においてはどういった影響が見られるのか?、、、 この手の運動が人々の間に「浸透して行く様子」が手に取るように把握出来るでしょうし、あらゆるタイプの「傾向」をデータ化することも可能だと思います。
さらに、KONY 2012 は、「あなたたちの活動の様子を携帯の写真やビデオで記録して、SNSでみんなでシェアしよう!」なんて提唱しています・・・・。

そうして得られた生々しいデータは、何に利用できるでしょうか・・・・?

表面的(!?)には「国民がうるさいから、政府(あるいは企業も)も、しぶしぶアクションを起こした・・・」 という形態をとるこの手の運動は、これからも増えて行きそうです。




・・・こんな穿った見方ばかりしていると、私は運動賛同者さんたちから“party pooper” と呼ばれてしまいそうです。


                  kony11.jpg






2012年03月08日 | ニュース | トラックバック(0)件 |
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